ウナギの棲み処「石倉カゴ」

main

ポリエステルモノフィラメント亀甲網で造った耐久性のある樹脂製蛇カゴが、
金属と違い、10年20年にわたるウナギとの付き合いを可能にする。

  • 錆びに無縁で、網は亀甲形3回捻りで連続破網が起こらない。
  • 海中の生簀網では30年以上の実績があり、長期にわたり紫外線劣化も生じない。
  • 重量は金網の約1/5で軽く、柔軟な素材で追随性がある。施工性も良い。
  • 目合い50㎜のため鳥の食害防止にも効果的。
  • 根固め・築堤護岸等の蛇カゴとしては、国交省(NETIS)に登録済み。

開発経緯

絶滅危惧種ⅠB類(IUCN)に分類されたニホンウナギ。2016年に開催されるワシントン条約会議で規制対象となる可能性も否定できなくなりました。
ウナギ資源減少の原因の一つに、生息環境の悪化が挙げられます。コンクリート護岸・護床等の河川工作物や河川内の石の採取等により、ウナギの棲み処と餌が減少し、ウナギを取り巻く環境は厳しいものとなりました。
そこで、当社は、建設と多自然生物多様性の共存を目指し、「ウナギの棲み処 石倉カゴ」を開発しました。

石倉カゴとは?

伝統漁法である石倉漁と伝統土木工法である蛇カゴの長所を組み合わせて造った、
ウナギと餌生物の生息場所です。

石倉カゴの特徴

金属と違い、10年20年にわたるウナギとの付き合いを可能にする。

高耐久STKネット【金網に代わるプラスチック製のネット】

ポリエステルモノフィラメントを用いて、1970年に錆びずに長持ちするプラスチック網として開発されました。海の中の簀網では30年以上の実績があり、海岸・積雪地帯等の塩害・火山地帯の酸性の強い場所に最適です。

img04

実用化試験

平成25年8月から平成26年8月まで毎月1回調査を実施(継続中)しており、天然ウナギや餌生物が棲み処としていることは実証済みです。

img05

石倉カゴ事業

■水産多面的機能発揮対策事業

※H25年10月18日に水産庁より各都道府県に、ウナギとその餌となる水生生物の棲み処の設置を推進する旨の通知が出されました。棲み処設置費用として、100%国から補助金が出る事業としてH27年まで実施されます。(→事業詳細

<鹿児島県でH25年度実施>

■鹿児島県出水市(高尾野川) 実施者:高尾野川をきれいにする会
■鹿児島県南九州市(万之瀬川) 実施者:万之瀬川振興会

メディア掲載

読売新聞
朝刊 2014年9月19日

静岡新聞
夕刊 2014年9月4日

建通新聞[静岡]
2014年8月6日

中日新聞
朝刊 2014年7月11日